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ブドウ畑からワインまで
ブドウの木は、四季の移り変わりとともに成長します。シャンパーニュが特別なワインといわれるのは、ブドウ栽培農家が日々の手入れを怠らず行っているからこそです。
ブドウ栽培の中で、その原点となる作業が剪定です。正確かつ理論的な剪定がされてこそ、質の高い収穫が得られるのです。剪定は、葉の繁茂、結実、成熟をもたらします。つまり、木の生長と結実のすべては、剪定にかかっているのです。剪定は収穫後、最初に行われる作業です。落葉後すぐに開始され、木の冬眠を妨げないために、12 月中旬から1月中旬まで一時中断されます。その後、3月末に再開します。
法規制により、4つの剪定方法が認められています。
剪定開始前に、まず以下を確認します。
葉の繁茂と結実のバランス
剪定の第一の目的は、花芽に樹液が十分に行き届くようにすることです。樹液は生長に欠かせない葉を勢いよく茂らせるので、すべての芽に平均して樹液が行きわたるようにすることが欠かせません。ただし、過剰な樹液は結実を妨げます。そのため、葉の繁茂と結実という両面を上手に両立させることで、理想の品質にたどり着くことができます。
このバランスを得るには、適切な剪定方式を選ぶことが重要です。たとえば、主枝が長いと樹液が循環しにくくなります。すると、新梢全体に均等に樹液が行きわたるため葉の成長を助け、かたや、花芽に樹液が行き過ぎないので、結実を助けます。長梢剪定は、樹液の循環を減速させる節(こぶ)を作り出すので、この現象がさらに顕著になります。
樹形のバランス
剪定で樹形を整え、夏期剪定に向けての準備をします。夏期剪定は、葉が繁茂して重なりあうのを防ぎ、葉の表面に最大限日光が当たるようにし、ブドウの房への風通しを良くすることが目的です。
木の寿命と生産高のバランス
剪定はブドウの木の寿命を左右します。生産高が多すぎると木が疲弊します。そのため、常に注意をして調整をする必要があります。定期的に株の根元の芽(ラシェ)を新しい主枝に育て、古い主枝の更新を行うのもそのためです。
剪定終了に続いて、4月初旬にリアージュを行います。これは、支えとなるワイヤーに枝を巻き付け、紙でくるんだ針金や生分解性素材でできた取り付け具などで固定するものです。すべて手作業で行われ、正確かつ素早く行うことが求められる作業です。
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