収穫直後

圧搾所に到着

Pressurage du raisin en Champagne

最良の果汁を得るためのゆるやかで厳密な作業

ブドウは、収穫後できるだけ早く圧搾所へ運ばれます。 セパージュ(品種)ごと、クリュ(村)ごとに分別して圧搾することで、これらのトレーサビリティを守れるようにします。 マセラシオンまたはセニエ法によるロゼ・シャンパーニュの醸造の場合を除いて、ブドウの皮に含まれる色素で果汁が染まらないようにブドウは除梗せず、房全体をゆるやかに圧搾します。

圧搾は一番搾り(「キュヴェ」)と二番搾り(「タイユ」)の二段階に分かれます。 キュヴェとタイユにはそれぞれ特徴があり、異なるスタイルのワインとなります。 シャンパーニュで使用される圧搾機の容量は、ブドウ2,000kgから12,000kgと様々です。 マール(ブドウ4,000kg)を入れ替える度に、圧搾機を空にして水で洗浄しなければなりません。

シャンパーニュ地方では、シャンパーニュ地方のさまざまな取り組み環境影響を最小限に抑えるために、圧搾後の搾りかすを蒸留所に運ぶことが義務付けられています。 圧搾機やブドウ運搬用のケース、タンクなどの洗浄に使用された水も、回収され、処理されます。

シャンパーニュ生産地全域で造られるワインの高い品質を保証するために、圧搾に関しても厳しい規則が定めされています。 圧搾所はこの基準に基づいた認可を受けており、定期検査の対象となっています。 1980年代の終わり頃まで、シャンパーニュ地方では手動の圧搾機しか使用されていませんでした。 このタイプの圧搾機は現在でも全台数の18%を占めているとはいえ、機械化と絶え間ない技術の進歩によってきわめて正確で質の高い圧搾作業が行えるようになりました。

 根気のいる工程  根気のいる工程